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平 将門(〜940年)

タネコ文字
「かむほきほき くるほし とこほきほき もくほし
 まつりこしみきそ あさすおせささ」
(神 寿き寿き 狂るほし とこ寿き寿き もくほし
 奉りこし御酒ぞ あさず飯せ ささ)
                 「平滝口将門」

「これを捧げれば神もよろこび給い、もろもろの邪気をはらう故に
長寿にも通じる霊薬である。
さあ、繰りかへし繰りかへし、飽くほどゆっくりこのめでたい御神酒を
召し上りなさい。さあさあ、充分に間をおかずお飲みなさい」

というふうに解される。
滝口というのは、彼が若い頃武士として名誉な清涼殿の東北の滝口を
警備していたことからであろう。
なお、平将門といえば戦いしか知らない荒武者のように見られがちだが
このような和歌やタネコ文字を心得ていた点など
ひとかどの教養人であったことが察せられる。